今回は、土地から分かる「警戒すべきカード」について書いていこうと思います。

まずは基本地形編です。

●分からん殺しに遭わないために

初めてプレイする環境において一番困るのは、「相手が何をしてくるのか・何を警戒すればいいのか分からない」という事。

よく使われるカードの理解もままならない頃は、分からん殺しに遭いがちです。


だからと言って、カードプールの広いPauperでは全てのカードをチェックする訳にもいきません。
基本は一度実戦で痛い目にあって1つずつ覚えていくことになります。

pyro
<打たれて初めて知る、赤1マナで打ち消される絶望>

ただ、そうはいっても初めて出た大会で「あれさえケアしておけば勝てたのに…」なんて事になったら辛いですよね。


幸いPauperは単色デッキ・特定の特殊地形に依存したデッキが多いので、相手が1~2ターン目に置いた土地を見れば警戒しなければいけないカードは大体分かってきます。


後述の「これだけは絶対に警戒すべきカード」を順に見ていき、分からん殺しに遭わないようにしていきましょう!



●平地を見たらこれを警戒しよう

whitecare

《虹色の断片》
:特定の色をもつ発生源からの全てのダメージを軽減する呪文。
白いクリーチャーをタップするだけでフラッシュバックできるのが強く、単色デッキはこれ1枚で大きく計算を狂わされてしまいます。

メインから入っていることも多いので、白3マナ立っている時は攻撃やブロックの仕方にも注意が必要です。


《天界のほとばしり》:戦闘に参加中のクリーチャー限定の布告系除去。
除去耐性持ちクリーチャーにとっては、時に黒の布告よりも厄介な呪文です。

幸い構えているのが分かり易いカードですし、除去耐性持ちを守り切れば勝ちな盤面なら、無理に攻撃せず横にクリーチャーを並べて総攻撃できるまで待ったほうが良いでしょう。


whitecare2

《マナの税収》
:白の不確定カウンター。
白が打ち消し呪文を持ってるなんて知らなかった、では済みません。

採用率はそこまで高く無いのでケアしすぎも良くありませんが、マナをフルに使う時は最悪打ち消されても良いくらいの立ち回りを心掛けたいところです。



《軍旗の旗手》:場にいると、対戦相手は呪文や能力の対象としてまずこれを選ばなければならなくなるクリーチャー。

オーラやパンプ呪文を多く使うデッキだと、サイドから積まれる可能性の高いカードです。
そういったデッキを使う時は、サイド後はオーラを抜いて除去を増やす・手札のパンプ呪文は旗手が出る前に優先的に使うなど、立ち回りにも気をつけましょう。


各種防御円:白定番のガンメタエンチャント。
まず真っ先に赤、次に緑が積まれやすいサイド用カードです。

無色のクリーチャーを使う・軽減無視呪文を使うなどで対策が可能ですが、あまり対策に負担がかかるようなら最悪使われたら諦めるぐらいの割り切りも大事。


●島を見たらこれを警戒しよう

bluecare

青といえば打ち消し。青相手に
《対抗呪文》のケアは必須です。

コモンには2マナに優秀なカウンターが多いので、常に相手の手札に対抗呪文が1枚はある感覚で動いた方が良いでしょう。


《除外》:3マナでクリーチャー呪文を打ち消しつつドローできる強力なカード。

2マナしか構えていない時は打ち消されても1:1交換と割り切ることもできますが、これで打ち消されるのは流石に許容できません。

相手が3マナ構えている時は安易にクリーチャーを唱えず、1ターンに複数クリーチャーを展開できる時だけ唱えるのが基本。


bluecare2

《目くらまし》:フルタップからでも打てる壊れカウンター。
レガシー御用達カードの強さはpauperでも健在。

どうしてもケアしきれない盤面になることもありますが、ケアできる盤面なら冷静に1マナ残しながら動きたいですね。


《呪文づまりのスプライト》:1/1飛行付き不確定カウンター。
点数で見たマナコストが小さい呪文は、これでアドバンテージを取られるリスクがあります。

それだけならまだ許容範囲内ですが、
《深き刻の忍者》と組み合わさるとさらに凶悪。
アドバンテージを大きく取られた上に打ち消しの再利用までされてしまうため、このコンボが決まると大体負けてしまいます。

立ち回り面では稲妻を構えて打ち消しを妨害する・安易に呪文を唱えない、構築面ではタフネス1対策を厚くする・打ち消しに強いカードを使うなどで対策しておきましょう。

●沼を見たらこれを警戒しよう

blackcare

《騒がしいネズミ》:手札を1枚デッキトップに戻してしまうネズミ。

定番のプレイングの一つに、「手札が土地1枚の時に敢えてその土地を場に出さず、呪文を持っているかのようにブラフをかける」というのがあります。

しかし、黒単相手にそれをやると、騒がしいネズミを出された時に裏目になって大損してしまいます。
相手が黒単の時は、手札を0にするよう心掛けたいですね。


《アスフォデルの灰色商人》
:黒への信心分ライフを奪うクリーチャー。

黒単と戦う時は、灰色商人を最低1枚は引かれている前提で動くことが重要です。

ただライフを攻めるだけでなく、信心を貯めさせない立ち回りを意識することが黒単戦の勝率upに繋がります。

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《墓所のネズミ》
《黒死病》:pauperでも数少ない「メインから使いやすい全体除去」
騒がしいネズミ対策と一見矛盾しているようですが、敢えてクリーチャーを展開し切らない立ち回りが重要になってきます。

プレイヤーにもダメージが入る点に注目し、とにかく速攻で攻め切って「起動したくても出来ないラインまでライフを減らしに行く」作戦も有効です。


《精神ねじ切り》:アーティファクトカード1枚か、それ以外のカードを2枚捨てさせる呪文。
カードを組み合わせて攻めるのが基本のpauperにおいて、2枚ハンデスの威力は強烈。

アーティファクトの展開を後回しにする・特にシナジーが無くてもアーティファクト土地を何枚か採用するなどして、簡単にアドバンテージを取らせないようケアすることが重要です。

●山をみたらこれを警戒しよう

redcare

《火炎破》:0マナで打てる4点火力。赤相手にライフが10を切ったら射程圏内と言われる原因。

 ケアしろと言われて簡単にケアできる代物でもありませんが、赤・特にバーン相手に油断は禁物です。回復・打ち消し構えはお早めに。


《ゴブリンの奇襲隊》
:pauperの中でもずば抜けて性能の高い全体強化。

「1体くらい攻撃に回っても良いだろう」と油断してブロッカーを減らした返しに、複数展開+奇襲隊でライフを0にされるのはよくある話。

赤いクリーチャー中心のデッキが相手の時は、攻めに回る前に「返しに奇襲隊+αがきても大丈夫か?」をもう一度確かめておきましょう。



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《窯の悪鬼》:インスタント・ソーサリーと一緒に使うとパワーがおかしなことになるクリーチャー。
バーンやウィーゼロックスでは、パワーが10以上になることも珍しくありません。

手札に1枚しか除去が無い時は、後で窯の悪鬼が出てきても困らないように、除去の使い所にも注意が必要です。


《電謀》:サイド後からよく見かける優良火力。

pauperは気をつけて構築しないと、いつの間にかタフネス1だらけのデッキになってしまいがちです。
タフネス1ばかりが並ばないような展開をする・構築段階からタフネス1を減らすなどして、簡単にアドバンテージを取らせないよう注意しましょう。


《鋭い痛み》:フラッシュバック付きの軽減無効呪文。
軽減呪文は確かに強力ですが、あまり依存しすぎるとこのカードに泣かされます。

サイドには、軽減呪文だけでなく回復呪文も入れておくと安心。

●森を見たらこれを警戒しよう

greencare

《巨森の蔦》:呪禁付与に似たような効果をもつインスタント。

緑相手に対象をとるインスタント除去を構えるのは非常に危険です。
対応でこの呪文をキッカーされると、除去を打ち消された上にクリーチャー強化までされてしまうからです。

インスタント除去を構えて相手ターンに打つ癖がある方は、特に注意してください。

また、「自分のクリーチャーにオーラを貼ろうとしたら相手に巨森の蔦を使われて立ち消えさせられた」なんて事もあります。一応覚えておきましょう。


《怨恨》:ご存知、緑の1マナ最強オーラ。
サイズが全体的に控えめなpauperで+2/+0トランプルは恐ろしい。

このカードの存在から、緑相手に「ブロッカーでライフを守る」のは基本的には無謀なプランです。
除去を厚くする・軽減呪文を使うなどして、怨恨が活躍しにくい戦いに持ち込んでやりましょう。

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《一瞬の平和》:フラッシュバック付きの軽減呪文。
ビート一辺倒なデッキはこれで封殺されてしまいがち。

打ち消す・持続的な墓地対策や《鋭い痛み》を入れる・ビート以外の勝ち筋を作るなど、対策を考えておきましょう。


《上機嫌の破壊》
:2マナで2つも置物破壊出来る優良カード。
緑と白は、複数の置物を破壊しやすい色です。

アーティファクト・エンチャントに依存しすぎた構成にはならないように注意しておきたいところ。


《散弾の射手》
:タフ1飛行絶対殺すマン。
特にフェアリーに対する強烈なアンチカードです。

タフネス1の飛行クリーチャーを多用する場合はタフネス強化カードを使うか、除去を多めに積んでおきましょう。
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いかがだったでしょうか?

流石に全てをキチンとケアし切るのは不可能に近いですが、存在を知った上で「持ってたら仕方ない」と割り切ってプレイするのと、存在を知らずにプレイするのとでは大きく違ってきます。

1つずつ確実におさえて、ケアし忘れの無い試合を目指していってください!

続き⇒特殊地形編はこちら


以上、土地から分かる警戒すべきカードたち!基本地形編でした。参考になれば幸いです。

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。ではでは(゜-゜)